21世紀を迎え、アパレル産業を取り巻く環境は、IT革命の進行やグローバリゼーションの進展などによって、大きな変化を遂げようとしています。情報化、高齢化、環境問題への対応が、21世紀企業として問われるキーワードとなっているともいえます。
情報技術によるイノベーション、IT革命の進行は、電子商取引、インターネットによるビジネス創造を拡大し、企業対企業(BtoB)、企業対消費者(BtoC)の関係を変え、いずれも無駄な中間流通コストの削減を実現するものと考えられます。21世紀企業の将来は、企業の大小とは関係なく、IT活用によるマーケットイン経営の実践にかかっているということができます。
一方、グローバリゼーションの進展は、商品の国境を無くし、国際的な製品競争力の強化がますます求められることとなり、とりわけ、モノづくりを主体とする企業にとっては、海外生産の活用と国内における先端的な生産システムの構築が不可欠の課題となっています。
スーツ・ユニフォームおよび産業用向け衣服を主製品とする当社においても、こうした環境変化に対応した経営を着実に推進しています。
第一に、IT活用、情報化については、いち早く導入したサンリット・トータル・ネットワークを、インターネット利用の新基幹システムに高め、サプライ・チェーン・マネジメントの推進、BtoB、BtoCの電子取引化によるコンシューマ・レスポンスの実現に取り組んでいます。なお、電子カタログ、個客対応の三次元バーチャル・フィッティングシステムの開発などは情報化事業の成果であります。
第二に、高齢化社会を迎えるモノづくり基盤については、国内と海外の相互補完型の生産体制を構築しています。1978年から進めている海外生産拠点については、現在、中国・上海市、ベトナム・ハイフォン市の主力工場を主軸に、インドネシアなどでの生産を継続しています。同時に国内工場については、生産システムの高度化、ハイテク設備による競争力強化を図るとともに、21世紀の視点にたった若年労働力対策、労働力の国際流動化の観点から、中国人研修・実習生を積極的に受け入れ、国内直営工場の活性化に成果を上げています。
最後に、環境対策としては、今後最重要の経営課題であるとの認識から取り組んでいます。96年には、ペットボトル再生ポリエステル使用の「ECOLOCE・エコロッセ」を開発し、アパレル業界におけるリサイクル事業の先鞭をつけています。さらには「サンリット・ウエア・リサイクル・システム」を推進し、循環型社会構築に鋭意取り組んでいます。また、99年には大阪府下繊維工業としては第一号のISO14001を認証取得し、環境マネジメント経営を実践しています。
いずれの事業も、新世紀にふさわしい意欲的な挑戦であり、引き続き各位のご期待に沿うべく努力して参る所存であります。